一時停止場所にて

好きなものの話、わからないものの話、日々の雑念など

音楽の神様がいるとしたら――恩田陸『蜜蜂と遠雷』感想

久しぶりの投稿です(というかこのブログの投稿が久しぶりでないことなんて今までなかった)。 今回も本の感想。読み終えて、これほどまでに「すぐにでも今自分が感じていることを書き留めたい!」と思った本というのは私にとっては珍しい。 と言いつつゴー…

小説を読むということ――森見登美彦『熱帯』感想

あけましておめでとうございます。 昨年の11月頃に読んだ本の感想を今頃になって書こうとしているわけですが、果たして内容を覚えているのだろうか。 一抹の不安はありますが、「これは感想を書きたい!」と思っていたので今さらながらブログにしたためよう…

「今出川通りに面した席」には座れなかったのが心残り

随分と久しぶりの更新になりました。 もう忘れられていたのではなかろうか(そもそもそんなにこのブログを読んでいる人がいないというのはさておき)。 書きたい話はいろいろあったのですけれど、人に読ませることができるような文章にまとめるとなるとそれ…

歌詞雑感・車輪の唄

BUMP OF CHICKENの「車輪の唄」という曲を何気なく口ずさんでいたら、歌詞の一節にこれまで感じたことのなかった引っかかりを覚えた。 券売機で一番端の 一番高い切符が行く町を 僕はよく知らない その中でも 一番安い 入場券を すぐに使うのに 大事にしまっ…

特にこれといった主張もないのですが

そういえばこのブログ、毎回文章が常体だったり敬体だったり、突然某小説家の真似が始まったりと文体が落ち着かないのですが、それはわたしにとって、書きたい内容、扱う対象、テーマによってどういう文体が書きやすいかというのが違うからなのです。 ですの…

そこから妄想が動き出すのである

テレビなどでモノマネを見たりすると、「本人以上に本人らしい」ということが往々にしてある。 本人の喋り方や立ち振る舞いの特徴を強調することで「あの人そっくり!」と思わせるのがモノマネという芸なのだから、当然といえば当然だろう。いわば、モノマネ…

「天から送られた手紙」

中谷宇吉郎という科学者がいます。 「雪は天から送られた手紙である」という言葉で知られる、雪・氷に関する研究の第一人者です。 1932年から雪の結晶についての研究を開始し、その4年後、世界に先駆けて人工の雪の結晶をつくることに成功しました。 そのよ…

読書メモ 2017.12.05

小川洋子さんの『不時着する流星たち』を読んだときの読書メモ。 読みながら、「あ、わたしはこういう文章、こういう物語を読みたかったんだな」という気分になる。すっと流れ込んでくるようでいて、なまあたたかい血の感じを残していくような。ふと見つけた空…

試みに

ブログを新しく始めてみました。 新しくというのは、今まで一時停止場所というブログ(?)に雑記を投稿していたのですが、長文を投稿することが増えて自分でも少々遡りづらくなってきたため、だったら素直にブログサイトを使って書いた方が楽かもしれないと…